検索意図とは、ユーザーが検索した目的であり、検索キーワードの背後にあるユーザーニーズ(悩み・問題・欲求)のことです。
検索意図はSEO対策をおこなううえで、一番といってもいいほど重要な要素です。
なぜなら、検索意図を把握しないと検索ユーザーを満足させられるコンテンツを作ることはできないからです。
そこで本記事では、検索意図とは何か、その重要性や分類(種類)、調べ方について解説します。
ユーザーの検索意図を把握し、良質なコンテンツの作成をおこなうためにも、ぜひ参考にしてください。
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目次
検索意図とは
検索意図とは、ユーザーが検索をおこなった目的そのものです。
検索キーワードの背後にあるユーザーニーズ、つまりユーザーが抱える悩み・問題・欲求を現わしています。
たとえば、「ハンバーグ 作り方」と検索するユーザーの検索意図は何でしょうか?
ハンバーグの作り方について知りたいと思っていることはすぐに分かります。ただし、これだけだと表面的なニーズに過ぎません。
「ハンバーグ 作り方」で検索するユーザーは、ただハンバーグを作ることができればそれでOKというわけではありません。
これに加えて、たとえば「安く簡単に作りたい」「おすすめの食材を買えるお店を知りたい」「ハンバーグを焼くときのコツを知りたい」などのような潜在的なニーズを持っています。
このように検索ユーザーの表面的なニーズの奥に隠れた潜在的なニーズまでを含めて「検索意図」なのです。
SEOにおける検索意図の重要性
SEOにおいて検索意図が重要な理由は、検索意図を把握することでユーザーが真に満足するコンテンツを作成することができるからです。
SEOでもっとも重要なポイントは、ユーザーが求めるものを深いところまで察知して情報を提供することです。
たとえば、友人A・Bに対して、ハンバーグの美味しい作り方について質問したとしましょう。
友人Aは単純にレシピを教えてくれました。一方で友人Bはレシピに加えて、食材をどこで購入すればよいかまで教えてくれました。
この場合、Aさんに対してよりも、おすすめ食材の入手先についてまで教えてくれたBさんに対しての方が、より大きな感謝の気持ちを抱くことになるでしょう。
これをSEOで考えた場合、「ハンバーグ 作り方」という検索キーワードに対して、AというWebサイトでは単純にレシピのみを紹介している一方で、
BというWebサイトではレシピに加えて、おすすめの食材を購入できるお店まで紹介しているということになります。
この場合、当然、WebサイトBの方がWebサイトAよりも検索結果の上位に表示される可能性が高くなります。
このようにユーザーが入力したキーワードに対して最適な回答を提供するのはもちろん、
「美味しいハンバーグを作るための食材の購入先も知りたい」という隠れたニーズまで満足させられるコンテンツを作れば、検索結果で上位に表示される可能性は高まります。
つまり、検索意図を適切に把握することによってはじめて、かゆいところにまで手が届く素晴らしいコンテンツを作成できるようになるのです。
検索意図の4分類(種類)
検索意図の種類は、「知りたい(Knowクエリ)」「行きたい(Goクエリ)」「やりたい(Doクエリ)」「買いたい(Buyクエリ)」の大きく4つに分類できます。
なお「クエリ」とは、キーワードと同じ意味と捉えていただいて大丈夫です。
Knowクエリ
Knowクエリとは、「知りたい」という検索意図でおこなわれる検索です。
たとえば、「お気に入りのアーティストの新曲タイトルを知りたい」「昨日のスポーツの試合結果を知りたい」「志望大学の傾向と対策を知りたい」などが挙げられます。
Knowクエリに対応するコンテンツに求められるのは、リアルタイム性と網羅性です。
具体的には、新曲のタイトルや昨日のスポーツの試合結果に対応するには、リアルタイム性が求められます。
受験の傾向と対策に対応するには、過去数年のデータを網羅した情報が求められます。
リアルタイム性を求められる場合は更新頻度が重要となり、網羅性を求められる場合は情報量や調査量が必要となります。
Goクエリ
Goクエリとは、「行きたい」という検索意図で行われる検索です。
「行きたい」の対象は大きく二つあります。
一つは、Webサイトです。
「〇〇さんのX(旧Twitter)ページに行きたい」「Yahoo!ニュースのページに行きたい」などが該当します。
もう一つは、場所です。
「一番近いラーメン屋に行きたい」「東京ディズニーランドに行きたい」などが該当します。
Goクエリに対応する回答として求められるのは、正確性と意外性です。
行きたい対象がWebサイトの場合は、行きたいサイトや場所へ確実にたどり着ける正確性が求められます。
これらのクエリについては、公式サイトや乗換案内サイトなどが検索結果の上位を占めるため、個人のブログやアフィリエイトサイトが上位表示を目指すのは難しいでしょう。
行きたい対象が場所の場合は、意外性を満たすことが効果的な場合があります。
具体的には、他の上位サイトには掲載されていない地元の人のみが知る隠れた名店のような、意外な情報を提供するということです。
これによって上位表示の確率が高まる可能性があります。
Doクエリ
Doクエリとは、「やりたい」という検索意図で行われる検索です。
たとえば、「熱帯魚 飼育」「アメカジ コーディネート」「引越 準備」などが挙げられます。
Knowクエリと似ているように感じるかもしれませんが、検索ユーザーが実際に行動に移したいと思っているかどうかが異なります。
Doクエリに対応する回答として求められるのは、情報の深度です。
言い換えると、隠れたユーザーニーズにまで答えることです。
たとえばハンバーグをつくるには、レシピだけではなく「食材はどこで揃えられるのか」という情報も提供する必要があります。
熱帯魚の飼育でも、飼育方法だけではなく「水槽はどこで売っているのか」「水草やモーターを安く揃えるにはどうすればよいか」という情報までを提供することが重要です。
Buyクエリ
Buyクエリとは、「買いたい」という検索意図で行われる検索です。
実際のキーワードとしては、「ハンバーグ 通販」などのように、「商品名」や「商品ジャンル」に、「通販」「格安」「即日発送」「宅配」などが組み合わさったものが挙げられます。
Buyクエリの検索意図を予測する際には、商品名やジャンルの後ろにあるキーワードが重要です。
たとえば、「即日発送」「宅配」などで検索しているユーザーは、今すぐに購入したいと思っている可能性が高いといえます。
「通販」「格安」などで検索しているユーザーは、まだ比較検討段階である可能性が高いでしょう。
そのため、「即日発送」「宅配」などのキーワードを対策する場合は、購入ページへのリンクがわかりやすく設置されたコンテンツが求められます。
一方で、「通販」「格安」などのキーワードを対策する場合は、できるだけ多くの商品情報を掲載したコンテンツや比較やランキングの要素などが求められます。
検索クエリの3分類(種類)
ユーザーの検索意図を把握するには、検索クエリに対する理解も重要です。
検索クエリには、「案内型」「情報型」「取引型」の3つの型があります。
案内型
案内型は、「Amazon」「X(旧Twitter)」などのように、公式Webサイトに行きたい場合に使われる検索クエリです。
特定のWebサイトの名称だけではなく、「ナイキエアマックス」「iPhone」など具体的な商品名での検索も案内型に含まれます。
Webサイトの名称での検索であれば、検索意図は「そのWebサイトに行きたい」というものであり、明確です。
しかし商品名での検索の場合はいくつかの意図があると考えなくてはなりません。
たとえば、「ほかの商品と比較検討をしたい」「すぐに購入したい」「修理を依頼したい」などの複数の検索意図が隠れている可能性が考えられます。
そのため、これらの検索意図をできるだけ正確に捉えたページの作成が求められます。
情報型
情報型は、やりたいこと・行きたい場所・購入したい商品に関する情報を知りたいときに使われる検索クエリです。
やりたいことに関しては、Doクエリで紹介したように「熱帯業 飼育方法」「アメカジ コーディネート」など2つ以上のキーワードで検索されるため、検索意図を把握するのは比較的容易です。
問題は行きたい場所や購入したい商品に関する検索です。
たとえば、「ディズニーランド」や「エアマックス」のように、検索キーワードが一語だけだと、「今行きたい(欲しい)」のか「将来的に行きたい(欲しい)」のかの判断は難しいでしょう。
「今行きたい(欲しい)」の場合は、情報型ではなく案内型の検索クエリであり、購入リンクをわかりやすく設置したページを作成すれば対応できます。
「将来行きたい(欲しい)」であれば、比較検討に役立つ情報の提供が重要ですが、同時に「今行きたい(欲しい)」と思ってもらえるような情報の提供も必要です。
たとえば、期間限定セールの情報や新商品発売に伴う旧商品の値下げ情報などです
このように「今すぐに欲しい」と思ってもらうためには、隠れたユーザーニーズを満たす必要があります。
この工夫を加えることで、検索上位に表示されたり、商品の購入につながりやすくなるのです。
取引型
取引型は、購入したい・資料請求をしたい・画像をダウンロードしたいなど、何かしらの行動を起こしたい場合に使われる検索クエリです。
Buyクエリは「購入」が基本ですが、取引型は購入に加え、資料請求や画像ダウンロードなどの「行動」も含まれます。
また、注文した商品の指定日を変更したい、受け取り場所をコンビニにしたいといったやりとりも取引型に含まれます。
なお、アフィリエイトブログを運営している場合、取引型と情報型の検索クエリの攻略を中心に考えてしまうかもしれません。
しかし、ユーザーの隠れたニーズに対応してWebサイト全体を満足度の高いものにするには、購入後の修理依頼や返品の方法など、案内型の検索クエリに対する情報提供も重要となります。
検索意図の調べ方
ユーザーの検索意図を調べる主な方法には、「検索上位サイトの傾向分析」と「サジェストキーワードの調査」があります。
それぞれの方法について、やり方を簡単に説明します。
検索上位サイトの傾向を分析
検索意図を調べるためのもっともシンプルな方法は、検索結果ページにすでに上位表示されている競合サイトを分析することです。
検索結果ページでは、検索エンジンが「検索されたキーワードに対してもっとも理想的な回答である」と判断したページが上から順番に表示されています。
そのため、上位サイトには検索意図に対する正しい回答が記載されている可能性が高いといえます。
つまり、上位サイトを見れば検索意図が把握できるということですね。
たとえば、「熱帯魚 飼育」の検索結果を見ると、上位表示されているページのタイトルの多くに「初心者」「初めて」というキーワードが含まれていることが確認できます。
タイトルだけの分析ですが、「熱帯魚 飼育」で検索するユーザーは、熱帯魚の飼育経験がない、もしくは少ないのではと考えられます。
この結果から、「熱帯魚 飼育」で検索結果の上位表示を目指す場合、初心者向けの情報は必須といえるでしょう。
ただし、競合サイトに掲載されている情報とおなじようなコンテンツを作るだけでは上位表示が難しいので、他にはないオリジナルな情報も必要となります。
サジェストキーワードの調査
サジェストキーワードとは、検索窓に何か調べたいキーワードを入力したときに自動的に表示されるキーワード候補のことです。
サジェストキーワードは、多くのユーザーが検索したキーワードや、元のキーワードとの関連性の高いキーワードが反映されています。
つまり、サジェストキーワードには検索意図が反映されている可能性が高いということです。
たとえば、検索窓に「熱帯魚 飼育」と入力した場合、その後ろに「難易度」「大変」「初心者」「注意」などのサジェストキーワードが表示されます。
この結果から、「熱帯魚 飼育」で検索するユーザーの多くは、飼育初心者で、熱帯魚を飼育する難易度や大変さ、注意点などについて知りたいと考えていることがわかります。
以上のことから「熱帯魚 飼育」と検索するユーザーは、次のような隠れた疑問や悩みを抱えていると考えられます。
- 熱帯魚を初めて飼育するのでわからないことが多く、失敗するんじゃないか?
- 熱帯魚を死なせないためにはどのような点に注意すればよいのか?
このような気づきをもとにコンテンツを作成し、数字を見て結果が出なければ改善するというPDCAを繰り返すことで、ユーザーの検索意図の正確な把握が可能になります。
なお、検索意図を調査するには、ほかにも「関連キーワード」「再検索キーワード」を調査する方法も有効です。
これらの検索キーワードの違いや調査方法については、下記の記事にくわしく解説しています。
【検索キーワード】の調べ方・選定方法・効果的な活用のしかたを徹底解説
- WordPressの使い方/操作方法
検索意図 まとめ
検索意図とはユーザーが検索した目的のことですが、その背後にある潜在的な不安・悩み・欲求も含まれます。
検索意図は、検索結果にすでに上位表示されている競合サイトの傾向を分析することや、サジェストキーワードの調査をすることで把握が可能です。
検索意図はSEO対策をおこなううえで、もっとも重要とされている要素です。
検索意図がわからないと、検索ユーザーの問いに対して適切な答えを返すことができないからです。
つまり、適切なコンテンツ(記事)を書けないということですね。
今回ご紹介した方法で検索意図を把握し、ユーザーを満足させることができる「質の高い記事」を作るようにしましょう。
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