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鈴与シンワート株式会社 ソリューションカンパニー クラウドサービス事業部 事業部長

洋 氏

ConoHaを利用したクラウドサービスを相次いでラインナップ!

200余年の歴史を持つ「鈴与グループ」の一員である鈴与シンワート。鈴与グループにおいて情報事業を手がけており、「システムディベロップメント」「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング、以下BPO)」「データセンター&クラウドサービス」の3つの事業を展開しています。

同社では鈴与グループ内で培った課題解決の手法をクラウドサービスとしてお客様に展開しており、高い評価を得ています。クラウドサービスのラインナップは続々と増え続けており、現在10サービスを超えようとしています。その内の2サービス、名刺管理サービス「S-Port Cloud Nシリーズ」とテレビ会議サービス「S-Port Cloud Tシリーズ」のクラウド基盤としてConoHaが採用されました。

今回は同社が手がけるクラウドサービスについて、鈴与シンワート株式会社ソリューションカンパニー クラウドサービス事業部長 岩﨑洋氏と、同クラウドサービス部 営業グループ 課長兼、同データセンターサービス部 籾山亮人氏にお話を伺いました。

鈴与グループの一員としてデータセンター&クラウドサービスに注力

鈴与グループは200年以上の歴史を持つそうですね。

 当社が属している「鈴与グループ」の中核企業である「鈴与株式会社」は静岡県清水市(現・静岡市清水区)の廻船問屋をルーツに持つ企業です。1801年に創業して以来200余年、現在では140余社、1万名以上が集う鈴与グループへと成長してきました。
鈴与株式会社は「物流事業」を手がけ成長してきましたが、鈴与グループではその他に「商流事業」「建設・ビルメンテナンス・警備事業」「食品事業」「情報事業」「航空事業」「地域開発・その他サービス事業」など、幅広く手がけています。その中で当社「鈴与シンワート株式会社」は情報事業を手がけている企業です。

鈴与シンワートの強みはなんでしょうか。

 当社では「システムディベロップメント」「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」「データセンター&クラウドサービス」の3つの事業を行っています。社員数は600名規模ですが、システムエンジニアを400名以上抱えており、大規模システム開発やパッケージソリューション、ITインフラの構築・運用における提案力では高い評価をいただいています。
この3つの事業のうち、近年ではデータセンター&クラウドサービス事業の拡大に力を入れております。東京、大阪、埼玉の3拠点に最新のスペックを誇るデータセンター「S-Portデータセンター」を設置し、お客様の情報システムやインターネットサービス、そして当社が提供するIaaS、PaaS、SaaSなどのIT基盤として活用しています。
また、人事給与関連や会計関連に強みを持つBPO事業においては、鈴与グループで蓄積したノウハウと高品質な運用ポリシーに従い、当社が保有するデータセンターの強みを活かした、高いセキュリティレベルでの人事・給与業務アウトソーシングサービス「S-PAYCIAL」などを展開しています。現在は130社以上のお客様にご利用いただき、高い評価をいただいています。

どのようなクラウドサービスのメニューがあるのでしょうか。

 鈴与シンワートではデータセンター内で利用するハードウェアの提供、ソフトウェアの開発、ネットワークサービスはもとより、データセンターに設置されるシステムの構築・監視・運用までIT基盤サービスのすべてをワンストップで展開しています。これらのIT基盤に対して、お客様のビジネスニーズに即応可能な各種クラウドサービスをアドオンしています。当社クラウドサービスはIaaS、PaaS、SaaS全レイヤのサービスを網羅しています。その中でも名刺管理サービスやテレビ会議サービス、BYODソリューション、CRMサービス、人事・給与・就業・会計BPOサービスなど、10以上のSaaSをラインナップし、お客様の「こんなサービスがあったら、課題を解決できるのに…」という思いに応えられるメニューを用意しているのが特徴です。

鈴与シンワート株式会社 ソリューションカンパニー クラウドサービス部 営業グループ 課長 兼 データセンターサービス部
籾山亮人 氏

自社グループの課題を解決した手法をクラウドサービスとして提供

数多くのクラウドサービスはどのようにして生まれてきたのですか。

 私たちの母体は物流企業ですから、従業員の中にはIT活用に慣れていない社員も多く在籍しています。そこで当社では従来の物理PCに代わり、シンクライアントを導入しました。PC個々の設定やセキュリティ対策などを心配することなく、業務を行えるようになりました。
次にスマートフォンに内線番号を割り当て、固定の内線電話を廃止しました。その結果、デスクに個別の内線電話機を置くことが不要となりフリーアドレスの導入がスムースに実現しました。
しかしそうなると、社員が個別で保有する名刺を出退社時に都度個別ロッカーへの出し入れする必要が生じ、毎日名刺を移動させる不効率な作業が生じてしまいます。そこで、その無駄をなくすために名刺データをすべてクラウド環境へアップロードしました。目的の名刺データを瞬時に呼び出すことができ、その名刺データをもとに電話をかけたり、営業外出時にはマップを呼び出し速やかな外出ができる様になりました。
同時に、当社と同様の悩みを持っている多くのお客様向けに、当社の課題を解決した手法をクラウドサービスとして提供しました。このようにしてITに縛られることなく、お客様の本来業務に注力できるよう様々なメニューが生まれました。そしてその一貫として、今回新たにConoHaをクラウド基盤として採用することに決定しました。

では鈴与シンワートではConoHaをどのように利用しているのでしょうか。

 当社ではすでにVMwareを活用したクラウドサービスを展開していたのですが、最新のCPUとSSDで構成されたストレージを持つ、高機能でシンプル、低価格なConoHaに注目をしました。私たちのお客様は中小企業が中心です。そのため、小規模、低価格でも高いパフォーマンスを発揮するサービスを希望されるお客様が多かったからです。
そこで、2015年に提供開始したばかりの名刺管理サービス「S-Port Cloud Nシリーズ」とテレビ会議サービス「S-Port Cloud Tシリーズ」の2サービスの基盤にConoHaを採用して拡販することを決めました。そして、2015年10月22日に同サービスをリリースした次第です。

それぞれのサービスの特徴は。

籾山 「S-Port Cloud Nシリーズ」は、同じ組織内で保有する名刺情報を共有することができるほか、セミナーなどで集めた名刺も楽に整理できる名刺管理サービスです。お客様毎に個別の仮想サーバーで提供するため、名刺上の個人情報に対するセキュリティも万全です。
また「S-Port Cloud Tシリーズ」は、サーバー管理が不要で、どなたでも簡単に導入できるテレビ会議サービスです。インターネットに接続していればすぐに利用ができ、少人数での利用から、大規模な人数の多拠点間での同時接続にも対応しているのが特徴です。

GMOインターネットグループが持つ強みを活かしたシナジー効果に期待

SaaSのクラウド基盤にConoHaを採用することでどのようなメリットがありますか。

籾山 SSDを使った高速ストレージにメリットを感じています。とくにテレビ会議サービス「S-Port Cloud Tシリーズ」ではIOPS(ディスクが1秒当たりに処理できるI/Oアクセスの数)のパフォーマンスが重要なので、高速ストレージであるSSDを採用することで、より鮮明な画質を実現できたと思います。またテレビ会議サービスを活用し、海外との打合せや、海外拠点同士の打合せも増加傾向にありますので、日本国内だけではなく、海外のデータセンターを採用できることにもメリットを感じています。
提供価格の面でもConoHaをクラウド基盤に採用することにより大きなメリットを感じています。SaaSの場合、ユーザーあたりの単価をより魅力的なものにする必要があるため、これまでの基盤では実現することが難しかった低価格での提供が可能となったことです。

今後、ConoHaとGMOインターネットグループに期待することは。

 S-Portのクラウドサービスでは各サービス共通のログイン画面などを設け、利便性を向上させ、更なるセキュリティの強化を図り、個別サービスを統合したトータルソリューションの提供を実現することを計画中です。この計画を実現するためにはクラウド基盤としてのConoHaの後方支援が不可欠と考えております。
今後は弊社のお客様や鈴与グループ各企業における個別のあらゆるニーズに適合したIT基盤とサービスの拡充が必要となりますので、GMOインターネットグループの20年に及ぶインターネットビジネスの経験やノウハウを上手く活用させていただきながら更に協力関係を深めていきたいと考えております。

GMOインターネットグループとのシナジーが加速していくわけですね。

これまで鈴与シンワートは自社保有のIT基盤を柔軟に活用し、それを中小企業向けのソリューションとして提供していくことで社会貢献をしてきたという自負があります。そして鈴与グループには、200余年にわたり脈々と息づいてきた「共生(ともいき)」という精神があります。この「共生」をお客様とのみでなくGMOインターネットグループとも実現していくことで、シナジーも加速していけるのではないかと考えています。

ありがとうございました。