【初心者向け】SEO対策とは?基本から具体的施策までわかりやすく解説

初心者向けのSEO対策について解説します。

WebサイトをGoogleやYahoo!などの検索結果に上位表示させるには、検索エンジンからの評価を高める「SEO対策」が必須です。

SEO対策をおこなうには、検索エンジンが何を重要視するかや、検索順位がどうやって決まるかなど、基本的な知識を知っておく必要があります。

また、検索アルゴリズム(検索順位を決定する計算方法)は日々更新されているため、継続的な情報収集と、対策の実施 → 効果測定 → 評価 → 改善というサイクルの繰り返しが必要です。

本記事では、下記のようなSEO対策の基本を、初心者向けにわかりやすく解説していきます。

  • そもそもSEOとはなに?
  • 検索順位はどのように決まる?
  • SEOのメリットや注意点とは?
  • Googleの検索エンジンは何を重要視する?
  • 初心者が最低限知っておくべきSEO対策は?

SEOについて勉強したい初心者は、ぜひ参考にしてください。

  • ※本記事で紹介している情報は執筆時点のものであり、閲覧時点では変更になっている場合がございます。また、ご利用の環境(ブラウザ、サーバー、プラグイン、テーマ、またはそのバージョンや設定、WordPress本体のバージョンや設定など)によっては本記事の情報通りに動作しない場合がございます。あらかじめご了承ください。

目次

監修者
サンツォ(吉岡 智将)

ブログ歴10年、マーケティング歴20年の副業ブロガー、SNSインフルエンサー。ブログやアフィリエイト、WordPressのノウハウを教えるWebサイト『マクサン』の運営者。ブログ収入の累計は億を超え、月100万円以上の収益を継続的に稼ぎ続ける。現在はブログのオンラインサロン『マクサン』の共同オーナーを務め、延べ800以上のブログ相談や初心者へのコンサルティングをおこなっている。そのほか12万人以上のフォロワーを抱えるInstagram『ベランダ飯』やブログ『ベランダ飯』など、複数のブログやSNSの運営に携わる。

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SEO対策とは(初心者向け)

SEO(Search Engine Optimization)はWebサイトへの集客手段の1つで、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。

検索エンジンとは「Google」や「Yahoo!」などのインターネット検索サービスのことですね。

最適化とは、検索エンジンからの評価を高めるようなサイト構成やコンテンツ(記事)作りをおこない、結果的に検索順位を上げることを意味しています。

SEO(検索エンジン最適化)対策とは
  • Webサイトへの集客手段の1つ
  • 検索順位を上げて自サイトへのアクセスを増やすことが目的

検索結果に上位表示できれば押下(自サイトへアクセス)される確率が上がり、それだけ集客効果が高まります。

つまり、SEOの目的は検索順位を上げて自サイトへのアクセスを増やすことなのですね。

検索順位を確認する方法については、以下の記事でくわしく解説しています。

検索順位を確認する方法は?おすすめのチェックツール12選を紹介

  • WordPress運営のコツ

SEO対策が必要な理由

広告出稿などをおこなわない一般的なブログやアフィリエイトサイトの場合、アクセスの80~90%が検索からの流入です。

上記はごく一般的なブログの集客チャネルの内訳を表した円グラフ(Googleサーチコンソールによる計測)です。

このブログの場合、すべてのアクセスの内94.2%がOrganic Search(自然検索)ということになります。

これを見てもわかるとおり、SEO対策はWebサイトの成功を左右するもっとも重要な集客施策と言えるでしょう。

いくらユーザーに役立つ情報を発信しても、それが誰からも見られなければ意味がないですからね。

SEO対策の中心はGoogleへの対策

検索エンジンは複数存在しますが、SEO対策に限ればGoogleへの対策がもっとも重要となります。

なぜならば、検索エンジンのシェア率はGoogleが圧倒的に高いからです。

下記のように、Google単体にYahoo!(Googleの検索エンジンを採用)を加えると、そのシェアは90%以上に達しています。

日本における検索エンジンのシェア(2024年6月)

検索エンジン シェア 備考
Google 74.97% Google社が提供する検索サービス。検索結果の的確さから利用者が拡大した。
bing 14.55% マイクロソフト社が提供する検索サービス。同社のブラウザ「Edge」で採用されている。
Yahoo! 9.18% Yahoo!は2011年からGoogleの検索エンジンを採用。検索結果はGoogleとほぼ同じ。
その他 0.91% YANDEX、DuckDuckGo、CocCocなど

参考:検索エンジンの市場シェア日本-Statcounter Global Stats

本記事では基本的に「SEO対策=Googleの検索エンジンへの対策」として話を進めていきます。

検索順位が決まる仕組み(初心者向け)

では、Webサイトのアクセス・収益を大きく左右する検索順位は、いったいどのように決まるのでしょうか?

本章では、検索順位が決まる仕組みを初心者向けに簡単に解説します。

SEO対策をおこなう上で必要となる初歩的な知識なので、しっかりと理解しておきましょう。

検索順位が決まるまでの順序。クローラーが巡回し、ページをインデックスし、Webサイトが評価され順位が決まる。

検索エンジンの仕組みについては、以下の記事でくわしく解説しています。

検索エンジンの仕組みとは?検索順位を上げる方法やSEOに影響する要素を解説

  • WordPress運営のコツ

クローラーが巡回する

検索順位が決まる第1ステップは「クロール」です。

クロール(巡回)とは、検索エンジンがWeb上に存在するページを検出するプロセスです。

具体的には、クローラーと呼ばれるボット(自動巡回プログラム)が、世界中のWebサイトを絶えず巡回して、新規・更新ページを検出しています。

ポイント
  • 検索エンジンはクローラーの巡回でWebサイトのページ情報を集めている
  • Googleのクローラーはロボット、ボット、Googlebotなどと呼ばれる
  • Webページはクロールされないと検索エンジンに認識されない

Webページはクロールされないと検索エンジンに認識されず、検索結果にも表示されません。

そのため、クローラーの巡回を促すこともSEO対策の重要なポイントになります。

検索エンジンに自サイトのページを認識してもらうには、Googleサーチコンソールからインデックスリクエストを送る、またはXMLサイトマップを作成・送信するなどの方法があります。

ページをインデックスする

検索順位が決まる第2ステップは「インデックス登録」です。

検索エンジンはクロールによって収集したページ情報をデータベースに格納します。

その際、検索されたキーワードに合致した情報(ページ)を素早く抽出できるように、情報を整理整頓しながら索引(インデックス)を作成します。

この工程をインデックス登録と呼びます。

ポイント
  • インデックスに登録されると、検索結果に表示される準備が整う
  • インデックスに登録されないと、検索結果には表示されない

ただし、クローラーが巡回してページが検出されても、必ずインデックスに登録されるとは限りません。

インデックスに登録されない場合は、以下のような原因が考えられます。

インデックス登録されない原因
  • すでにあるコンテンツと重複している
  • コンテンツの品質が低い
  • 不正やガイドライン違反がある、ペナルティを受けている

インデックスの登録状況は後述するGoogleサーチコンソールで確認することができます。

Webサイトが評価され順位が決まる

検索順位が決まる第3ステップは「検索結果への表示」です。

検索エンジンは入力されたキーワードに対して、的確な回答となる情報(ページ)をインデックスされたデータベースから抽出し、検索結果として表示します。

その際、検索キーワードとの関連性ページの品質が評価されて検索順位が決まる(ランキングされる)のです。

ポイント
  • キーワードとの関連性が高く、高品質なページほど検索順位が高くなる

ページの品質についてはGoogleの検索品質評価ガイドラインに沿ったページが高い評価につながります。

たとえば、以下のようなコンテンツは低評価となってしまうでしょう。

評価が低いコンテンツ
  • 内容が薄い・専門性が低い
  • 独自性(オリジナリティ)が低い
  • 検索エンジンが理解しにくい
  • ユーザーのニーズを解決していない

ちなみに、これらキーワードとの関連性やページ品質などを評価するプログラムのことを検索アルゴリズムといいます。

検索アルゴリズムについては次にくわしく解説します。

検索アルゴリズムのアップデートに注意

検索アルゴリズムとは、検索結果に表示する情報(ページ)を評価し、検索順位をランキング(順位付け)するためのプログラムです。

検索アルゴリズムが参考にする要素は200以上あると言われており、キーワードとの関連性・ページ品質・ユーザービリティなどたくさんの要素を元に複雑な計算式により評価し、ページの検索順が確定します。

Googleの検索アルゴリズムは公開されておらず、世界中のSEO専門家たちが日々研究を重ねています。

また、検索アルゴリズムは日々更新(アップデート)を繰り返しており、検索ユーザーが満足する検索結果を提供するため、常に進化を続けています。

その中でもとくに大きな検索アルゴリズムの更新を「コア・アルゴリズム・アップデート(略してコアアプデ)」と呼び、近年では年に数回実施されています。

アップデートが実施されると検索順位が大きく変動することもあるため、常に検索アルゴリズムのアップデートにアンテナを張り、対応を続けることが必要となります。

ちなみに、検索アルゴリズムを理解するためには、前述の検索品質評価ガイドラインを確認するのがおすすめです。

検索品質評価ガイドラインとは、Googleが自身の検索エンジンの品質を評価するために、外部の品質評価者に向けて評価方法を説明した資料(マニュアル)のことです。

検索エンジンがどのようなコンテンツを評価するのか? どんな背景で、どんな評価基準をもうけているのか? がわかるので、定期的に読んでおくといいでしょう。

SEO対策の3つのメリット

SEO対策はWebサイトの集客手段の1つです。

Webサイトの集客方法は他にもたくさんありますが(SNS、リスティング広告※1など)、SEO対策はどのような点が優れているのでしょうか。

ここでは、SEO対策のメリットを3つのトピックに分けて解説します。

※1 リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索結果に表示される広告のこと。検索キーワードに関連した広告が表示されるため検索連動型広告と呼ばれる。

1.大量のアクセスを集められる

SEO対策の1番大きなメリットは「大量のアクセスを集められる」ことです。

通常、Webサイトへ記事を公開しただけでは、有名人や有名店・有名企業でない限り、なかなかアクセスは集まらないでしょう。

しかし、GoogleやYahoo!の検索結果に上位表示できれば、多くのアクセスが発生します。

最近は「タグる」などのSNSによる検索が増えてきたとはいえ、インターネットによる検索数は年間数兆回~20兆回ともいわれるほど膨大です。

繰り返しになりますが、一般的なブログやアフィリエイトサイトのアクセス内訳の80~90%は検索経由です。

これだけを見てもSEOの重要性がわかると思います。

ポイント
  • SEO対策は効率的にアクセスを集められる集客手法
  • 検索キーワードによっては、大量のアクセスを獲得することも可能

SNS(X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど)を使って集客する場合、集客力はフォロワーの多さに比例するため、誰でも集客できるとは限りません。

広告を出稿して集客する方法もありますが、広告出稿にはコストがかかります。

一方、SEO対策は時間と手間はかかりますが、誰でも今すぐにでも始めることができて、費用もかかりません。

Webサイトに集客するには、SEO対策がもっとも効率的かつ効果的なのです。

2.継続的・安定的なアクセスとなる

SEO対策のメリット2つ目は「継続的・安定的なアクセスが見込める」ことです。

検索結果にうまく上位表示できた場合、表示されている間は自動的にずっとアクセスが発生し続けます。

もちろん、上位表示を維持するには定期的な記事のメンテナンス(常に最新の情報に保つ、ユーザーのニーズに合わせて情報を更新するなど)が必要になりますが、

時間経過や流行に影響されにくいテーマであれば、長期間にわたってアクセスや収益を生み続けるでしょう。

ポイント
  • 検索結果で上位表示されている間は自動的に集客できる
  • 長期間にわたってアクセスや収益を生み続けることも
  • 検索アルゴリズムのアップデートに注意

ただし、コア・アルゴリズム・アップデートのような検索アルゴリズムの大幅な更新が起こった場合は、順位が急激に下がる可能性もあるので注意が必要です。

3.商品・サービスの購入率が高まる

GoogleやYahoo!でユーザーが検索し情報収集する行為は、ユーザーみずからが自発的におこなうため、能動的な行動です。

一方、広告やメルマガなどをきっかけとした行動は、表示されたもの・送られたものに反応するため受動的です。

ユーザーに商品・サービスを購入してもらう場合、前者の能動的な行動のほうが購入率は高いことは明白ですよね。

ポイント
  • 検索経由のユーザーは購入率が高い
  • SEO対策をおこなうと質の良いユーザーが集客できる

ネットリテラシーの高いユーザーはとくに広告を避ける(嫌う)傾向にあります。

SEO対策で検索上位に表示させることは、効率よく収益を増やすために欠かせない戦略なのです。

SEO対策をする前に押さえておくべき3つの注意点

SEO対策はとても効率的・効果的な集客手法ですが、以下のような注意点もあります。

1.効果が出るまで時間がかかる

SEOのデメリット1つ目は、「効果が出るまで時間がかかる」ことです。

通常、新規でWebサイトを立ち上げてから、検索エンジンに評価され検索上位が取れるようになるまでには、早くても3ヵ月、ものによっては半年~1年以上かかることもあります。

SEO対策に時間がかかる要因は以下の3つです。

時間がかかる要因 説明
検索エンジンからの認識 コンテンツがクロールされ、正しくインデックスされるまでに物理的な時間がかかる
SEOの知識習得 SEO対策にはたくさんの要素があり専門的な知識が必要なため、初心者が習得するのに時間がかかる
良質なコンテンツ作成 ユーザーに役立つ品質の高いコンテンツを作成できるようになるまでに時間がかかる

なお、SEO対策を継続しながら良質なコンテンツを増やしていくことで、検索上位に表示されるまでの時間は短縮できます。

2.常に情報収集が必要になる

SEOのデメリット2つ目は、「常にSEOに関する情報収集が必要」なことです。

検索エンジンが検索順位を決定するプログラムを検索アルゴリズムと呼びますが、検索アルゴリズムは日々リアルタイムで更新されています。

検索結果の上位表示を狙うため、また一度上がった順位を維持するためには、常に最新情報を収集し、コンテンツをメンテナンスし続けることが必要になります。

また、SEOの最新情報は海外から発信されることが多いため、

本気でSEOに取り組むなら、業界のキーマンをSNSなどでフォローしたり、英語の文献を翻訳しつつ読んだりするのもおすすめです。

3.やり方を間違えると逆効果になる

SEOのデメリット3つ目は、「やり方を間違えると逆効果になる」ことです。

GoogleがWebサイトを評価する目的は、検索ユーザーにより素晴らしい検索結果を提供することです。

しかしメディア運営者の中には、対ユーザーではなく対検索エンジンの不正なSEO対策(検索エンジンを欺くような施策)をおこなう人も少なくありません。

間違ったSEO対策の例
  • 被リンクを金銭やメリットと引き換えに購入する(ペイドリンク)
  • 他サイトのコンテンツを盗用する(コピーコンテンツ)
  • 過剰にキーワードを詰め込む
  • ユーザーに見えないようにキーワードやリンクを隠す(隠しテキスト、隠しリンク)
  • 他サイトへ自サイトのURLを記載したコメントを送る(コメントスパム)
  • コンテンツを自動生成する(ワードサラダなど)
  • 低品質コンテンツを量産する

これらの不正な行為は過去には効果を発揮したこともありましたが、最近は検索エンジンの精度が上がったため、ほとんどは不正として認識されます。

その場合は検索エンジンに無視(インデックスされないなど)されたり、ペナルティを受けて順位が大幅に下落したりしてしまうのです。

これらを意図的にやるのはもちろんダメですが、SEO初心者の中には知らずにやってしまうこともあるので注意が必要でしょう。

また、SNSなどのインターネット上には、このように過去には有効だった古い情報や、SEOに関する間違った情報が少なからず存在します。

そのような情報に惑わされないためにも、自分自身でSEOの正しい情報を収集し、見識を深めていく必要があります。

初心者がまず押さえるべきGoogleの基本理念

ここでは、SEO対策を始める前に初心者が押さえておくべき、Googleの考え方(大切にしている基本理念や重要視する要素)を紹介します。

すべてのSEO対策の前提になる考え方なので、しっかりと理解しておきましょう。

Googleが掲げる10の事実

Googleが抱える10の事実」とは、Google社の企業理念を示したものです。

SEO対策とは直接結びつかない項目もありますが、SEO対策を実施する上のベース(基礎)となる重要な考え方が含まれているので、一読しておくことをおすすめします。

以下の表はGoogleが掲げる10の事実とその内容(概要)を、筆者の意訳を交えて要約したものです。

No. Googleが掲げる10の事実 概要
1 ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる Googleはユーザーの利便性を第一に考えている。すべては「ユーザーにとってどうか?」の視点で判断すべき
2 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番 Googleは検索に関する技術を突き詰め、徹底した研究をおこない、素晴らしい検索を提供するために絶え間ない改善を続けている
3 遅いより速いほうがいい スピードは正義。Googleはユーザーの貴重な時間を無駄にせず、検索結果のスピードアップを目指して努力を続けている
4 ウェブ上の民主主義は機能する 検索アルゴリズムでは、外部リンクを「投票」と解釈し、各Webページの重要性を公平に評価している
5 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない モバイルの重要性はますます高まっている。Googleはモバイルを重要視し、モバイルによる検索体験の改善に力を入れている
6 悪事を働かなくてもお金は稼げる Googleがあつかう広告は、ユーザー体験を阻害しないよう、内容・関連性・表示方法を厳しく精査している
7 世の中にはまだまだ情報があふれている Googleは、検索ユーザーに世界中のあらゆる情報を適切に提供するために開発を続けている
8 情報のニーズはすべての国境を越える Googleは全世界のユーザーにすべての言語で情報を提供することを目標としている
9 スーツがなくても真剣に仕事はできる 仕事は挑戦に満ちていなければいけない。挑戦は楽しくなければいけない
10 「すばらしい」では足りない Google にとって1番であることはゴールではなく、出発点に過ぎない。常に期待を上回る成果を目指している

この中でもっとも重要なものは、1番目の「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」でしょう。

この項目の先頭には次の記載があります。

Googleは、当初からユーザーの利便性を第一に考えています

これは、会社の利益よりユーザーの利便性を優先することを宣言したものです。

企業理念の1番目、しかも先頭にこの宣言を持ってきたのは、Googleの考え方の根幹だからでしょう。

検索エンジンの動作や検索順位の決定においても、常にユーザーファーストの考え方が優先されています。

つまり、Googleからの評価を上げるには「ユーザーの利便性を第一に考えること」。

それがSEOでもっとも重要な要素であり、Googleと私たちが共通してもつべき目標です。

YMYL

YMYL(ワイ・エム・ワイ・エル)」はSEOを意識したWebサイトを運営する上で、必ず知っておきたい要素です。

YMYLについては、下記の記事にもくわしくまとめています。

YMYLとは?対象ジャンルやSEO対策に繋がるE-A-Tについて解説

  • WordPress運営のコツ

YMYLとは

YMYLは「Your Money or Your Life」の略で、日本語では「お金や人生に関わる情報」を意味します。

具体的には、人々の生命や健康、経済的安定、安全、または福利に重大な影響を与える情報分野のことです。

これらの話題は、正確でない情報が出回ってしまうと、人々の健康や財産に深刻なダメージをあたえてしまう可能性があります。

そのため、YMYLに該当する分野ではGoogleの検索エンジンによるより厳しい評価がおこなわれており、専門性・信頼性(E-E-A-T)の低いWebサイトは検索上位に表示されるのがとても難しくなっています。

YMYL(Your Money or Your Life)とは
  • 人々の健康や人生に重大な危害を与える情報ジャンル
  • 専門性や信頼性が高いサイトが検索上位に表示される

たとえば、病気や薬などのジャンルでは医療機関や製薬会社などが検索上位に表示されます。

個人のブログやアフィリエイトサイトなどでは、いくら良質なコンテンツを作成しても検索上位を獲得するのは難しく、集客効果は期待できません。

YMYLがガイドラインに追加された背景

YMYLがガイドラインに追加された背景は2つあります。

  1. 誤った情報や不正確な情報の氾濫
  2. 検索エンジンの進化
誤った情報や不正確な情報の氾濫

インターネットの普及とともに、誰でも簡単にWeサイトを開設できるようになりました。

その一方、不正確な情報や古いままの情報を掲載する記事が量産され、検索結果の上位に表示されるケースも出てきました。

そこで、不正確な情報や信頼性の低いWebサイトが上位表示されないようにする仕組みが必要になったのです。

検索エンジンの進化

以前は検索エンジンを欺く手法を使った内容の薄い記事や、他の記事をまとめただけのWebサイトが、検索上位に表示されることもありました。

しかし、現在では検索エンジンの精度が格段に上がっています。

Webサイトの専門性や記事の品質を識別できるようになり、YMYLの判定が可能になったのです。

YMYLに該当するジャンル

YMYLに該当するかどうかの基準は、以前はジャンルと扱うテーマによって規定されていましたが、現在は個々のトピック内容で判断するように変更されました。

2022年7月版のGoogle検索品質ガイドライン(英語)では、YMYLに該当するトピック(Your Money or Your Life (YMYL) Topics)が以下のように記載されています。

YMYLに該当するトピック
トピック自体が有害または危険 自傷行為、犯罪行為、または暴力的過激主義に関連するトピック
内容が不正確で信頼に値しない 誰かの健康、経済的安定、または安全に重大な影響を与える可能性がある、または社会に影響を与えるトピック

特定のトピックがYMYLであるかどうかは、発生する可能性のある危害によって判断します。

以下の表「発生する可能性のある危害」に該当するトピックはYMYLとみなされます。

分類 発生する可能性のある危害
健康または安全 精神的、身体的、感情的な健康、またはあらゆる形態の安全を損なう可能性のあるトピック
金融 セキュリティ 個人や家族を養う能力を損なう可能性のあるトピック
社会 人々のグループ、公共の利益の問題、公共の信頼に悪影響を与える可能性のあるトピック
その他 人を傷つけたり、福祉や社会の福祉に悪影響を与えたりする可能性のあるトピック

また、YMYLであるかどうか判断できない場合は、次の質問を検討することを推奨しています。

質問 判定
注意深い人は、危害を防ぐために、専門家や非常に信頼できる情報源を探すか? はい=おそらくYMYL
ほとんどの人が、何気なく友人に相談するだけで満足できるか? はい=おそらくYMYLではない

つまり、不正確さが人に危害を及ぼすトピックはYMYLで、危害を及ぼさないトピックはYMYLではないということです。

E-E-A-T

E-E-A-T(イー・イー・エイ・ティ)は検索エンジンがWebサイトやコンテンツを評価する際に重視する4大要素です。

E-E-A-Tとは

E-E-A-Tとは経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼(Trust)の頭文字をとったGoogleの造語。

元々はE-A-T(専門性、権威性、信頼性)という言葉が使われていましたが、2022年12月15日に更新された新しい検索品質評価ガイドラインで、新たにExperience(経験)が加わりE-E-A-Tに変更されました。

E-E-A-Tとは
  • Experience:経験
  • Expertise:専門知識
  • Authoritativeness:権威性
  • Trust:信頼

E-E-A-TはGoogleが検索順位を決める際の重要な評価指標となっています。

E-E-A-Tが高いWebサイト・人物が作成したコンテンツほど、検索結果で上位表示されやすくなります。

経験

経験(Experience)とは、コンテンツの執筆者が、その話題を語るに足りうる体験人生経験をもっているかどうかです。

たとえば「ノートパソコンA」という商品レビュー記事を書くためには、実際に「ノートパソコンA」を自腹を切って購入し、実際に「ノートパソコンA」を使用したという体験が欠かせないでしょう。

また、これまでに100種類を超えるノートパソコンを利用してきた人生経験、ノートパソコンの開発に長年携わってきた人生経験などは信頼に値します。

経験(Experience)の要件
  • コンテンツの執筆者に十分な経験があること
  • その話題を語るに値する直接的な体験、それまでの人生経験があること

専門性

専門性(Expertise)とは、Webサイトが特定の分野に特化していたり、コンテンツの執筆者がその分野に深い専門知識を持っていたりするかどうかです。

たとえば、複数分野のテーマを扱う雑記ブログより、特定の分野に特化した特化ブログのほうが、専門性が高くなります。

専門性(Expertise)の要件
  • Webサイトが特定の分野に特化していること
  • 執筆者がその分野に精通している専門家であること

たとえ現時点でその分野の専門家ではない一般人だったとしても、長期間その分野での発信を続け、専門知識や実績を積み上げることで、その分野のエキスパートとして認識されることは可能です。

また、その分野専門家に記事監修を依頼して専門性を高める方法もあります。

権威性

権威性(Authoritativeness)とは、その分野の第一人者であることや専門家であることを社会的に認識されているかどうかの度合いのことです。

たとえば、その分野で名誉ある賞を受賞している、専門的な書籍を出版している、専門性を裏付けるような肩書・資格・免許をもっている、団体や研究組織に所属しているなどです。

ちなみに、これらは自称では意味がないため、インターネット上で証明できるエビデンス(たとえば被リンクなど)が必要となります。

これは権威性だけに限らず、他のE-A-Tでも同様です。

権威性(Authoritativeness)
  • その分野における受賞歴・肩書・資格・出版物などの実績があること
  • それを証明できる根拠(被リンクやサイテーション)があること

現在、これといった経歴が無い場合は、その分野に関わる資格を取得したり経験を積み重ねて社会的に認知されたりすることで、権威性は高められます。

信頼

信頼(Trust)とは、そのコンテンツは信用できる内容かという視点です。

Webサイトに掲載されている情報の正確性や、責任をもって運営されているかどうかが問われます。

先ほど掲載した図のとおり、信頼(Trust)は他の要素(経験・専門性・権威性)の中心に位置するもっとも根本的かつ重要な要素です。

経験・専門性・権威性を高めることで、信頼性も高くなります。

信頼(Trust)の要件
  • 責任を持って運営しているWebサイトであること
  • 新しく正確な情報を掲載していること
  • 十分な経験・専門知識・権威性があること

初心者が知っておくべきSEOの種類

SEO対策にはさまざまな施策がありますが、大きく分けると以下の3種類に分けられます。

3つの中でもっとも重要なのが、情報そのものの質を高めるためのコンテンツSEOです。

しかしそのコンテンツを検索エンジンに正しく素早く認識してもらうための内部SEOが不十分だったり、コンテンツの質の高さを証明するための外部SEOが不十分だったりしては、意味がありません。

SEOの種類。内部SEO、外部SEO、コンテンツSEOの3種類

内部SEO:Webサイトの内部構造に対するSEO施策

内部SEO施策とは、Webサイトの内部に施す技術的なSEO施策のことです。

Webサイトが検索エンジンに評価されやすくするための施策で、以下の3つの目的があります。

内部対策の目的
  • クローラーの巡回を促す
  • 検索エンジンにコンテンツの内容を正しく分かりやすく伝える
  • 検索ユーザーの利便性を高める

具体的な内部SEOには下記のようなものがあります。

  • HTML・CSSを正しく記述する
  • XMLサイトマップを作成する
  • パンくずリストやナビゲーションメニューを設置する
  • 内部リンクを張り巡らせる
  • シンプルでわかりやすいカテゴリー構造にする
  • どのデバイスでも見やすいUIにする
  • 表示速度を高速化する
  • …… など

内部SEOの具体的な施策方法については後述します。

また、内部SEOについては下記の記事でもくわしく解説しています。

内部SEO対策とは?外部SEOとの違いや具体的な16個の施策を解説

  • WordPress運営のコツ

外部SEO:外部からの評価を証明するためのSEO施策

外部SEO施策とは、コンテンツやWebサイト全体の評価を証明することです。

外部対策の目的
  • コンテンツやWebサイト全体の外部からの評価を証明する
  • 外部からの評価が高いコンテンツやWebサイトは、検索エンジンからの評価が高まる

具体的には、外部サイトからの被リンクサイテーションを増やすこと、リンクレピュテーションの改善などを指しています。

  • 被リンク:他のWebサイトから自サイトへリンクを貼ってもらうこと
  • サイテーション:リンクをともなわない言及・引用のこと
  • リンクレピュテーション:どのような文字列がアンカーテキストに設定されているか

この中でも「被リンク」は数あるSEO対策の中でもとくに重要な要素です。

Google検索エンジンは被リンクを「投票」と解釈しているため(※1)、被リンクが多いほど良質なWebサイトであると評価されます。

また、被リンクはただ数が多ければいいわけではなく、関連性の高さや、リンク元サイトのSEO的な評価など、被リンクの質も重要な評価要素となります。

※1 「Googleが掲げる10の事実」の「4.ウェブ上の民主主義は機能する」のなかで、被リンクを「投票」として解釈して、ページの重要性を評価していることに言及している。

外部SEOの具体的な方法については後述します。

コンテンツSEO:コンテンツの内容そのものに対するSEO施策

コンテンツSEOとは、ブログ記事やアフィリエイト記事などコンテンツの内容そのもののSEO対策のこと。

コンテンツSEOでは主に下記の2点が重要となります。

  • Needs Met(ユーザーのニーズを満たす)
  • ページの品質

Needs Met(ニーズメット)とは「ユーザーのニーズに応える・ニーズを満たす」内容のコンテンツ(記事)を作ること。

検索キーワード検索意図(ユーザーが検索した目的)を把握し、ユーザーが抱える問題・悩みを解決することが大切です。

ページ品質とは、キーワードとは無関係でコンテンツそのものの品質のこと。

たとえば前述のE-E-A-Tなどがページ品質に深く関係します。

ユーザーのニーズを満たす高品質なコンテンツを継続して発信していくことで、ユーザーからの信頼性や検索エンジンからの評価を高めていくのがコンテンツSEOです。

内部SEOのような技術的な施策よりも、記事の内容やユーザーの利便性に焦点をあてることが中心になります。

コンテンツSEOの具体的な方法については後述します。

【具体的施策】初心者向けの基本的なブログSEO

ここからは、初心者がブログを運営する上で必要な、基本的なSEO対策について説明します。

SEO対策は大きく3種類に分けられるので、それぞれのSEO対策別に具体的な施策を紹介していきます。

SEO対策の種類 施策の概要
内部SEOの具体的施策 Webサイトの内部に施す、技術的なSEO施策
外部SEOの具体的施策 良質な被リンク・サイテーションを集め、Webサイトやコンテンツの評価を高めるSEO施策
コンテンツSEOの具体的施策 ユーザーに役立つ高品質なコンテンツを作成するSEO施策

内部SEOの具体的施策

具体的な内部SEO対策を紹介します。

内部SEO 1:簡潔で分かりやすいサイト構造にする

検索エンジンからの評価を高めるには、検索エンジンが理解しやすいサイト構造にすることが重要です。

具体的には以下の方法があります。

適切なカテゴリーに分ける

Webサイト全体の構造をわかりやすくするためには、適切なカテゴリー分けが必要です。

記事が適切なカテゴリーに整理されていれば、Webサイトを訪問したユーザーが欲しい情報を見つけやすくなり、回遊率や滞在時間が改善します。

また、検索エンジンのクローラーもページ内容を回遊しやすくなるため、インデックスが促進されます。

初心者はカテゴリー数を無計画に増やしてしまう失敗が多いですが、下記のような点に注意しキレイに整理整頓しましょう。

適切なカテゴリー分けのポイント
  • カテゴリー数を増やしすぎない
  • カテゴリーの階層を深くしすぎない
  • 関連性が深いコンテンツ(記事)同士を同じカテゴリーにグルーピングする
  • 適切なカテゴリー名にし、言葉の階層を揃える

WordPressでカテゴリーを設定する方法については、下記の記事にくわしくまとめています。

【WordPressのカテゴリー】使い方と設定のポイントを初心者向けに解説

  • WordPressの使い方/操作方法
適切なHTMLタグを使用する

検索エンジンはHTMLタグを読み取ってコンテンツ(記事)の内容を理解します。

検索エンジンに素早く、正確に情報を伝えるには、適切なHTMLタグを使用することが必要です。

ブログでよく使われるHTMLタグの例

用途 適切なHTMLタグ
見出し <h2>~<h6>
箇条書き(リスト) <ul><li>、<ol><li>
引用 <blockquote>
<table>
重要な文字の強調 <strong>
画像のAlt属性 alt=" "
適切な見出しを挿入する

個々のコンテンツ(記事)の内容をわかりやすくするためには、適切な見出しを挿入しましょう。

たとえば、見出しには必ず見出しタグ(<h2>~<h6>)を使用します。

その際、以下のように見出し階層の順番を守ることも重要です。

  • 記事内に使う見出しは<h2>以降(<h1>は記事タイトルに使用)
  • <h2>の下の階層は必ず<h3>、<h3>の下の階層は必ず<h4>など、キレイな入れ子構造にする

また、見出しを読んだだけで記事の要点を把握できるようにしましょう。

適切な見出しはユーザーの読みやすさを改善するとともに、検索エンジンがコンテンツの内容を正確に把握することにも役立ちます。

WordPressで見出しを作る方法については、下記の記事でくわしく解説しています。

【WordPressの見出しの作り方】正しいルールやデザインの変更方法を解説!

  • WordPressの使い方/操作方法

内部SEO 2:内部リンクを設置する

内部リンクとは、自サイト内の他記事へのリンクのことです。

適切な内部リンクが設置されていれば、訪問してくれたユーザーにたくさんのページ(記事)を読んでもらえます(回遊率の改善)。

また、検索エンジンのクローラーは内部リンクをたどってWebサイト内を回遊するため、クローラーの巡回を促進し、新規ページの検出や修正箇所の認識などに役立ちます。

内部リンクとは
  • 自サイト内の他の記事へのリンクのこと
  • ユーザーのサイト内回遊を促進できる
  • 検索エンジンのクローラーの巡回を促す

たとえば、記事の最後に関連性の高い他記事へのリンクを設置しておけば、最後まで読んでくれたユーザーが押下してくれる可能性が高いですよね。

プラグインを利用して、人気記事の一覧を表示する方法も有効です。

ただし、関連性の低い記事へのリンクや、過度の内部リンクの設置は、記事を読むときの妨げになるので注意してください。

内部SEO 3:XMLサイトマップを送信する

XMLサイトマップとは、検索エンジンにWebサイトのページ構造を伝えるためのリンク集(記事一覧)のようなもの。

XMLサイトマップを作成してGoogleサーチコンソールで送信すると、検索エンジンに自サイトの新規・更新ページをいち早く認識してもらえます。

つまり、クロールとインデックスを促進し、検索結果に表示される期間を短縮できる効果があるのです。

XMLサイトマップとは
  • 検索エンジンにWebサイトの構造を伝えるXML形式のサイトマップ
  • 検索エンジンのクロールとインデックスを促進する
XMLサイトマップ作成プラグイン

XMLサイトマップの作成・送信はプラグインを導入して自動化するのが一般的です。

簡単な初期設定をしておくだけで、記事を作成または更新するたびに、XMLサイトマップを作成・通知してくれます。

XMLサイトマップ用のプラグイン

XMLサイトマップ用のプラグインで、利用者が多く有名なのが「XML Sitemaps」です。

ただし、一時公式ディレクトリから削除されその後再登録されたものの、不具合が発生するなど動作が不安定な面があります。

代替えになるプラグインはいくつか存在しますが、「XML Sitemap&Google News」が比較的利用者が多く、動作も安定しています。

WordPressにサイトマップを作る方法については、下記の記事にくわしく解説しています。

WordPressでサイトマップを作る方法&設定!初心者向けに図で解説

  • WordPressの使い方/操作方法

内部SEO 4:Webサイトの表示速度を高速化する

Webサイトの表示速度を高速化することは、SEOにおいてとても重要です。

Googleも、ページの表示速度を検索順位決定の一要素としていることを明言しています。

検索ユーザーはできるだけ早く質問に対する答えを見つけたいと考えています。研究によると、ユーザーはページの読み込み速度を非常に気にかけています。読み込み速度これまでもランキング シグナルとして使用されていましたが、デスクトップ検索を対象としていました。そこで 2018 年 7 月より、ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することになりました。

表示速度を高速化するには、以下のような方法があります。

表示速度を高速化する方法
  • 画像の圧縮・軽量化
  • 不要なプラグインの削除
  • HTML/JavaScriptの圧縮
  • Lazy-load(画像の遅延読み込み)の有効化
  • キャッシュを有効化(ブラウザキャッシュ/サーバーキャッシュ)
  • 高速表示のレンタルサーバーに変える

この中でもとくに高速化の効果が高く、まず実施すべきなのが「画像の軽量化」です。

画像の軽量化

画像はテキストと比べてはるかにデータ量が多く、大きなサイズの画像を多用すると、その分データ量が増えて表示速度も低下します。

つまり、画像のデータ量を減らせば、表示速度も速くなるということです。

実際、初心者ブログの表示速度が遅い原因は、画像が重いことである場合がほとんどです。

画像を圧縮するには以下のプラグインがおすすめです。

画像圧縮プラグイン

EWWW Image Optimizer」は、インストールして初期設定を済ませれば、画像をアップロードするだけで自動的に圧縮&変換してくれます。

また、アップロード済みの画像をまとめて次世代配信フォーマットWebP形式)に変換することも可能です。

表示速度が速いレンタルサーバーの利用

Webサイトの表示速度は、レンタルサーバーの性能も大きく影響します。

Webサイト側でいくら高速化をはかっても、レンタルサーバー自体の処理能力が低ければ、高速化の効果は低いでしょう。

高速レンタルサーバーなら「ConoHa WING」がおすすめです。

ConoHa WINGの特徴
  • 国内最速No.1の表示速度で、安定性抜群の高性能サーバーを低料金で利用可能
  • 初期費用無料、独自ドメイン2つが永久無料になる
  • 「WordPressかんたんセットアップ機能」なら初心者でも最短10分で開設できる

くわしくは公式サイトをご確認ください。

内部SEO 5:スマホに最適化する

スマホに最適化するとは、スマホで見たときの見え方や操作性、表示速度を最適な状態にすることです。

Webサイトの構築や記事の作成にはPCを使用するのが一般的ですが、実際にブログなどのWebサイトを閲覧する場合はスマホの場合がほとんどでしょう。

つまり、ユーザーの利便性を考えると、PCよりもスマホのほうが重要なのです。

スマホに最適化する理由
  • Webサイトの閲覧者は、PCよりもスマホのほうが多い
  • Googleがモバイルユーザビリティを重要視している

また、Googleのモバイルユーザビリティ(携帯端末での利便性)重視も顕著になってきました。

検索順位の決定にMFI(モバイルファーストインデックス)が採用されるようになったのもその一環でしょう。

MFI(モバイルファーストインデックス)とは
Googleのインデックス登録とランキングで、モバイル版のページを優先的に評価するしくみ。検索順位の判定には、これまではPC版のページが評価されていたが、2019年7月以降はモバイル版のページが優先的に評価されるようになった。

記事を作成する際は、PCだけでなくスマホでの表示も必ず確認することが大切ですね。

内部SEO 6:WordPressでブログを開設する

ブログやアフィリエイトサイトを開設するには、WordPress(ワードプレス)を利用することをおすすめします。

WordPressはSEO対策を意識して開発されているため、SEOに強く集客に有利であるという特徴があります。

WordPressがSEOに強い理由
  • SEOに強い構造をもっている
  • カスタマイズ性が高く、SEO対策をおこないやすい
  • SEO対策が施されたテーマや、SEO対策プラグインが多い

なお、WordPressがSEOに強い理由は下記の記事でくわしく解説しています。

WordPressはSEOに強い? さらに強化する方法も徹底解説

  • WordPressの使い方/操作方法

WordPressでブログを開設する手順は以下のとおりです。

  1. ステップ1
    レンタルサーバーの契約
  2. ステップ2
    独自ドメインの取得
  3. ステップ3
    WordPressのインストール&初期設定
  4. ステップ4
    ブログ開設

レンタルサーバーの契約と独自ドメインの取得に費用がかかりますが(年間1万円前後)、WordPressはSEOに強く収益化しやすいため、将来的な収益性を考えれば高くはないと思います。

無料ブログサービスを利用する方法もありますが、SEO対策を実施するうえで制限が多く、収益化にも制限が多いのでおすすめできません。

WordPressの始め方

は下記の記事でくわしく解説しています。

【WordPressの始め方】初心者でも最短10分でできる!簡単で失敗しない開設方法

  • WordPressの始め方

内部SEO 7:SEO対策済みテーマを利用する

WordPressでブログを開設したら、SEO対策済みのWordPressテーマを利用しましょう。

SEO対策済みのテーマは、基本的なSEO対策の多くがデフォルトで導入されているため、初心者でもあらかじめSEO対策が施された状態でブログをスタートできます

SEO対策済みテーマを利用する理由
  • 基本的なSEO対策機能があらかじめ備わっている
  • プラグインの導入数を減らせる

SEO対策用に導入するプラグインの数を減らせる点もメリットです。

プラグインの数を減らせれば、動作が重くなったり、セキュリティ面のリスクが高くなったりすることを防げます。

SEOに強いWordPressテーマは、下記の記事でくわしく紹介しています。

SEOに強いWordPressテーマを選ぼう! 有料9選+無料7選

  • WordPressの使い方/操作方法

内部SEO 8:SEO対策プラグインを導入する

必要に応じてSEO対策用のWordPressプラグインを導入します。

プラグインを利用する目的は、テーマが持っていない機能(画像圧縮、XMLサイトマップ作成など)を補完することです。

SEO対策プラグインには下記のように、内部SEO全般に対応する統合型と、個別のSEO対策をおこなう特化型のプラグインがあります。

SEO対策プラグインの種類と特徴

種類 特徴
統合型 内部SEO対策全般に対応する機能を持つ。初心者でも簡単に利用できるように以下の機能を持つものが多い。
  • 初期設定ウィザード
  • SEO対策達成度のスコア表示
  • 問題点/改善点の通知
特化型 特定の機能に絞ったプラグイン。テーマや統合型プラグインにない機能を補完できる。

SEO対策済みテーマをインストールしているなら、テーマにはない機能を持った特化型のプラグインを導入すれば良いでしょう。

SEO対策済みテーマを利用していない場合は、まず統合型のSEO対策プラグインを導入しましょう。

WordPressのSEO対策プラグインについては、下記の記事でくわしく解説しています。

WordPressのSEO対策におすすめなプラグイン5選と、その使い方を徹底解説!

  • WordPressの使い方/操作方法

外部SEOの具体的施策

具体的な外部SEO対策を紹介します。

外部SEO対策とは、自サイトに対する外部サイトからの評価を証明するための施策です。

外部SEO 1:良質な被リンクを集める

被リンクとは外部サイトから自サイトへリンクを貼ってもらうことです。

ただし、関連性がなかったり、品質が低いWebサイトからいくら被リンクを集めたりしてもSEO効果はありません。

また、不正な方法で被リンクを集めるのも逆効果です。

良質な被リンクとは
  • 関連性の高いWebサイトやコンテンツからの被リンク
  • Googleから評価の高いWebサイトからの被リンク

良質な被リンクを集めるには、裏技は存在しません。

ユーザーのニーズを解消する良質なコンテンツ一次情報にあふれる独自性の高いコンテンツをコツコツと作り続け、外部からの評価を高めていきましょう。

また、できる限りたくさんの人に自サイトの存在を知ってもらうため、SNSを並行運用するのもおすすめです。

外部SEO 2:サイテーション、レピュテーションも意識する

外部SEOには被リンクを集める以外にも、サイテーションを獲得する方法もあります。

サイテーション(citation)には「引用・言及」という意味があり、リンクをともなわない自サイトや運営者、企業やサービス、商品やブランドなどについての言及を指します。

サイテーション(citarion)とは
  • ネット上で言及されること
  • 必ずしもリンクをともなわない

サイテーションは、被リンクと比較するとSEO効果は低いですが、外部SEOの1つとして覚えておきましょう。

また、外部SEOにはレピュテーションという要素もあります。

レピュテーション(reputation)とは、「評判・評価」という意味です。

レピュテーション(reputation)とは
  • 評判・評価のこと
  • 好意的なサイテーションはSEOに好影響

好意的な内容の被リンクやサイテーションを獲得できればSEOに好影響ですが、その反対であればSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。

不正確な情報や誹謗中傷・失言は反感を買う原因になるので、ネット上での発信には十分に注意しましょう。

コンテンツSEOの具体的施策

コンテンツSEOとは、ユーザーのニーズを解決する、良質なコンテンツを作成することです。

コンテンツSEOには下記のようなものがあります。

コンテンツSEO 1:記事ごとにキーワードを選定する

初心者がSEOに強い記事を作るためには、まずはキーワードの選定が大切です。

SEOにおけるキーワードとは、ユーザーが検索エンジンに入力する文字列の組み合わせのことです。

ユーザーが検索したキーワードには「ユーザーがどんな情報を求めているのか」「ユーザーが抱える問題・悩み・欲求」が現れているため、

記事を書く前には必ずキーワードを決め、キーワードを意識して記事を書くことが必要となります。

1つの記事には、基本的に1つのキーワードを設定します(1記事=1キーワード)。

ただし、同じ検索意図(ユーザーがキーワードを検索した目的)のキーワードであれば、1つの記事に複数のキーワードを設定しても構いません(1記事=1検索意図)。

キーワードの検索数と難易度と集客効果

キーワードを選定する際には、キーワードの検索数(検索ボリューム)も意識しましょう。

検索数が多いキーワードは、検索結果で上位表示できれば集客効果が高くなりますが、その分ライバルが多いため、検索上位を獲得するのは難しくなります。

一方、検索数が少ないキーワードなら比較的上位表示しやすいですが、検索者数が少ないため、集客効果も低くなります。

キーワードの検索数 SEO難易度 集客効果
多い 高い 高い
少ない 低い 低い

検索ボリュームを調べるには、「キーワードプランナー」などのサービスを利用すると良いでしょう。

検索キーワードの調べ方や選び方については、以下の記事をご覧ください。

【検索キーワード】の調べ方・選定方法・効果的な活用のしかたを徹底解説

  • WordPressの使い方/操作方法

コンテンツSEO 2:適切にキーワードを含める

キーワードを選定したら、記事内に適切にキーワードを含めるようにしましょう。

基本的に、キーワード選定が適切におこなわれており、キーワードの検索意図に沿った記事制作がおこなわれれば、

とくにキーワードを意識的に含めなくても、自然にキーワードが含まれるはずです。

とはいえ、記事の重要箇所である「記事タイトル」「各見出し(とくにh2)」「導入文」「まとめ」などには、設定したキーワードが含まれているかを確認したほうがよいでしょう。

その際は以下の2点に注意します。

  • キーワードが過剰に詰め込まれていないか
  • キーワードを意識しすぎて不自然な文章になっていないか

過剰にキーワードを詰め込むなどの行為は、検索エンジンからスパムの判定をされることもあり、逆効果になってしまうリスクもあります。

あくまで自然な形でキーワードを設置することを意識してください。

コンテンツSEO 3:オリジナリティのある画像を使用する

良質なコンテンツ(記事)を作成するには、記事内容に合った画像を使用することも必要です。

テキストだけがずっと続く文章は読みにくく理解しにくいので、途中離脱が増えてしまいます。

せっかく訪問してくれたユーザーを逃がさないためにも、下記の点に注意して画像を配置しましょう。

ポイント
  • 記事内容に合った画像を使用する
  • オリジナリティのある画像を使用する
  • 適切な容量・サイズに圧縮してからアップロードする

オリジナリティ(独自性)のある画像とは、自分で撮影した写真や自作のイラスト、自作の図表などです。

Googleは以下のように、独自性のある画像を重要視しています。

適切なコンテキストを提供する: ページのトピックに関連したビジュアル コンテンツを使用しましょう。ページには、独自の価値を追加する画像のみを表示することをおすすめします。特に、画像やテキストが独自のコンテンツではないページは推奨されません。

フリー素材は便利ですが、他のWebサイトでも使われている可能性が高いため、Webサイトや記事の独自性は薄まってしまいます。

画像のalt属性を設定しよう

画像を使用する場合は、alt属性(altタグ)を忘れずに設定しておきましょう。

alt属性は画像を配置する際に設定できるタグの一つで、画像が表示されない際の代替テキストです。

通信環境の影響などで画像が表示されない場合でも、代替テキストが表示されれば、内容の理解に役立ちます。

画像のalt属性とは
  • 画像が表示できない場合の代替テキスト
  • 画像が表示されなくても内容の理解に役立つ
  • 検索エンジンはalt属性で画像の内容を理解する

検索エンジンはalt属性で画像の内容を判断しています。

画像のalt属性を設定しておくことで、検索エンジンが画像の内容を理解しやすくなるため、SEO対策としても有効です。

さらに画像検索にも表示されやすくなるので、集客効果も期待できます。

コンテンツSEO 4:読者の悩み・問題・欲求を解決する

検索ユーザーは、どのような目的で検索エンジンを利用するのでしょうか?

多くの場合は、「○○について知りたい」「○○の問題を解決したい」「○○を購入したい」という目的からでしょう。

つまり、検索ユーザーは必ず何かしらの疑問・悩み・問題・欲求を抱えて検索をおこなっており、

これらのユーザーのニーズを解決することが、検索エンジンに評価される良質なコンテンツを作るもっとも重要な要素なのです。

読者の悩みを解決する記事を作るには、以下の3ステップで進めます。

  1. ステップ1
    ユーザーの目的を把握
    ∟検索キーワードからユーザーの検索意図を把握する
  2. ステップ2
    ユーザーの目的を解決できる方法を調査
    ∟ユーザーの欲求に答えるために必要な情報を集める(知っている内容でも、最新の情報を調査・提供することが重要)
  3. ステップ3
    ユーザーの目的を解決する記事を書く
    ∟集めた情報を参考にして記事を作成する

重要なのはSTEP3(記事を書く)の部分ではなくて、STEP1(目的の理解)~STEP2(調査)です。

この作業を怠ると良質な記事を作ることができないので、十分に時間をかけて準備や調査をおこないましょう。

コンテンツSEO 5:検索意図に沿った記事を作成する

ここでは、初心者がSEOを学ぶ際にとても重要な検索意図についてくわしく説明します。

検索意図とは、検索キーワードから推測されるユーザーの表面的な目的はもちろん、その裏に潜んでいる真の目的を含みます。

検索意図を掘り下げていくことで、ユーザーを満足させる良質な記事が作成できるのです。

検索意図とは
  • ユーザーが検索した目的
  • 表面的なものだけではなく、裏に潜んでいる真の目的も含む
  • 検索意図を解決すると、ユーザーの満足度が高い記事になる

たとえば、「腹筋 トレーニング」というキーワードで検索したユーザーの検索意図を考えてみましょう。

表面的な検索意図は、「腹筋のトレーニング方法が知りたい」ですね。

この場合は「効果的な腹筋のトレーニング方法」を調査して、的確でわかりやすい記事を作成するのが基本です。

しかし、ユーザーの目的はそれだけでしょうか?

本当は腹筋を鍛えて「ぽっこりお腹をへこませたい」「理想的なボディを手に入れたい」のではないでしょうか?

このような場合、腹筋のトレーニング方法だけでなく、お腹をへこませる効果的な方法やボディラインを整える方法を付け加えることができれば、もっと有益な情報になるでしょう。

検索意図の例

検索キーワード 腹筋 トレーニング
表面的な目的 腹筋のトレーニング方法が知りたい
潜在的な目的検索意図(例) ぽっこりお腹をへこませたい、健康的で恥ずかしくない肉体を手に入れたい
検索意図を調べる方法

検索意図を調べるには下記のような方法があります。

  • サジェストキーワード、関連キーワード、再検索キーワードを調べる
  • 実際に検索結果に上位表示されている競合ページを調べる
  • Q&Aサイトでユーザーのリアルな声を拾う

検索意図は、キーワード調査ツールを使って、サジェストキーワード・関連キーワード・再検索キーワードなどを調べることである程度は推測できます。

また、実際にそのキーワードで検索してみる方法もおすすめです。

なぜならば、検索上位に表示されるページは検索エンジンからの評価が高く、ユーザーの検索意図を満たしている可能性が高いからです。

上位表示されたページの内容を調査・分析することで、ユーザーの検索意図が見えてくるでしょう。

検索意図やその調査方法については、下記の記事にくわしく解説しています。

検索意図はSEOにおいて重要度No.1! その理由や調査方法も紹介

  • WordPress運営のコツ

コンテンツSEO 6:独自性・一次情報のある記事にする

良質なコンテンツを作成する際には独自性(オリジナリティ)も重要です。

Googleも質の高いコンテンツの要素として独自性をあげています。

ユーザーに質の高いコンテンツを提供しているか?

最も優先すべきは、サイトを訪れたユーザーにできる限り優れたエクスペリエンスを提供することです。どうすれば、独自性、価値、魅力のあるウェブサイトになるか考えてみましょう。

また、「独自性の高いサイトがより上位に表示される」ことも明言しています。

オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。

一次情報を盛り込もう

独自性を高めるには「一次情報」を盛り込むことが重要です。

一次情報とは、自分自身の経験・体験から得た知識や考察のことで、自分だけが書ける他サイトにはないオリジナルな情報になります。

自身でおこなった検証や研究結果、インタビューやアンケート調査なども一次情報に含まれます。

情報の種類 説明
一次情報 自分の経験や体験から得た情報(自分だけのオリジナル情報)
二次情報 他者を通して得られた情報(公的機関が発表する情報を含む)

コンテンツSEO 7:信頼性の高い記事にする

SEOでは、Webサイトやコンテンツ(記事)の「信頼性」がとても重要です。

信頼性を高める具体的な方法に下記のようなものがあります。

信頼性を提示する方法 効果
運営者情報や連絡先を公開する 責任の所在が明らかになり、信頼性が向上する
記事作成者のプロフィールを載せる 信頼性とともに親近感も増し、読者の共感を得られたり、ファン化も期待できたりする
お問い合わせフォームを設置する 運営者に連絡できる手段をもうけることで、責任あるWebサイトであることをアピールできる
参考にしたWebサイトや情報を明記する 情報の発信元を明記することで、記事の信ぴょう性が高まり、信頼性にもつながる

なお、Googleは記事の品質を評価する基準として、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼)」を掲げています。

記事の信頼性を高めるには、「E-E-A-T」を意識したコンテンツ作りが求められています。

【2024年3月】Googleコアアップデート情報

2024年3月に、Googleのコアアルゴリズムアップデート(大規模な検索アルゴリズムの更新)が実施されました。

コアアップデートは検索順位にも大きく影響するため、常に最新情報へのアンテナを張ることが重要です。

2024年3月のコアアップデートでどのような点が更新されたのか、くわしく見ていきましょう。

検索の品質向上を目的としたコアアップデートを実施

Googleは、検索ユーザーにより有用な検索結果を提供するため、さまざまなアップデートを実施してきました。

2024年3月のコアアップデートも、信頼性が高く有用性の高いコンテンツを特定し、より有用な検索結果を表示するために実施されたものです。

このアップデートは検索の品質向上を目的としています。単にクリックさせるために作られたようなコンテンツはなるべく排除され、ユーザーが有用と感じるコンテンツが多く表示されるようになります。

2024年3月のコアアップデートは、複数のコアシステムに対する変更が含まれた複雑なアップデートのため、ロールアウト完了まで1ヵ月程度かかりました。(ロールアウト完了:2024年4月19日)

Googleは、検索ユーザーにとって満足のいくコンテンツを作成している場合は、このコアアップデートに対する特別な対策は必要ないとしています。

スパムに関する新しいポリシーを発表

2024年3月のコアアップデートでは、新しい「スパムに関するポリシー」も公開されました。

新しいスパムに関するポリシーの発表は、検索結果に悪影響を及ぼす「3つの悪質なスパム行為」に対処することを目的としています。

3つの悪質なスパム行為
  • 期限切れのドメインの不正使用
  • 大量生成されたコンテンツの不正使用
  • Webサイトの評判の不正使用

スパムに関するポリシーに違反している場合は、Webサイトの検索順位が下がったり、圏外になったりするというペナルティを受ける可能性があります。

新しいスパムに関するポリシーの施行は、悪質なスパム行為への対処に加え、検索ユーザーにとって有用なコンテンツを上位表示することを目指したものです。

検索ニーズを満たす高品質なコンテンツをこつこつと制作し続けることは、将来的なアップデートに備えるうえでも、非常に重要な取り組みといえるでしょう。

初心者のSEO対策におすすめの公式ツール

SEO対策で良い成果を上げるには、効果の測定 → 分析 → 評価 → 改善の繰り返しが必要です。

そこで本章では、効果測定・分析に役立つツールキーワード選定時に役立つツールを3つ紹介します。

いずれもGoogleが提供する公式ツール(無料)です。

ツール名 説明
Googleアナリティクス 4(GA4) 「Google アナリティクス」の最新バージョン。Webサイトとアプリケーションのユーザー行動を分析できる
Googleサーチコンソール SEOの管理・運用ツール。検索結果の表示状況やインデックス登録状況、検索エンジンからの評価などが確認できる
キーワードプランナー キーワードの検索ボリューム(検索数)を調査できるツール。キーワード選定に役立つ

Google アナリティクス 4(GA4)

Google アナリティクス 4(GA4)とは、アクセス解析ツール「Google アナリティクス」の最新バージョンです。

2024年7月1日に、従来のGoogle アナリティクス(ユニバーサル アナリティクス)からGoogle アナリティクス 4へ完全移行しました。

Google アナリティクス 4(GA4)の特徴
  • Webサイト・アプリケーションにまたがるデータ収集・分析が可能
  • ユーザーの行動をイベント単位で詳細に計測可能
  • Cookieを使用せず測定・モデリングできるプライバシー管理機能を搭載
  • 機械学習を用いた予測機能による高度な分析が可能

従来のGoogle アナリティクスと比較すると、より高度で柔軟性のあるデータ解析が可能です。

また、取得データの種類が増え、管理画面から取得するデータを簡単に選択できるようになりました。

Google アナリティクス 4は、1つの管理画面でさまざまなデータを分析・確認できるため、SEO施策を講じる際に非常に役立ちます。

Webサイトを運営する際は、ぜひ取り入れたいツールです。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、検索結果の表示状況や、検索エンジンからの評価を分析できるSEOの管理・運用ツールです。

Googleアナリティクスではわからないキーワード(クエリ)に関する情報も取得できます。

SEO初心者には必須のツールと言って良いでしょう。

Googleサーチコンソールの主な機能は以下のとおりです。

機能分類 分析できる情報
検索パフォーマンス 検索エンジンでの表示回数/クリック数(Webサイト全体/ページ)
検索結果上位のクエリ(検索キーワード)
インデックス インデックスの登録状況と登録されなかった理由
XMLサイトマップの送信
不要なインデックスの削除依頼
エクスペリエンス ウェブに関する主な指標の適合状況(モバイル/PC別)
モバイルユーザビリティ(モバイルでの利用に適しているか)
リンク 外部リンクのされているページとリンク数、リンク元のWebサイト/ページのURL
内部リンクしているページとリンク数

Googleサーチコンソールに自サイトを連携すると、自動的に検索エンジンからの評価状況が分析されます。

何か問題がある場合は、その旨を通知してくれるので、Webサイトの改善に役立ちます。

Googleサーチコンソールについては、下記の記事にくわしく解説しています。

【最新版】WordPressをGoogleサーチコンソールに登録・設定する方法!

  • WordPressの使い方/操作方法

キーワードプランナー

キーワードプランナーキーワードの検索ボリューム(検索数)や関連キーワードを調査できるツールです。

本来はGoogleの広告配信サービスである「Google広告」で提供されるツールですが、アカウントを登録すれば、広告を出稿しなくても利用可能になります。

キーワードプランナーの主な機能は以下のとおりです。

キーワードプランナーの主な機能
  • 検索キーワードのボリューム(月間検索数)の調査
  • 関連キーワード(候補)の調査
  • キーワードの競合性の調査
  • 広告配信時のクリック単価

ただし、無料(広告を出稿しない状態)で利用する場合は以下の2点に注意が必要です。

無料で利用する場合の注意点
  • 検索数が大雑把な範囲で表示される
  • 15カ月以上広告を出稿しないとアカウントが停止する

広告を出稿しない場合、検索数が具体的な数値ではなく大雑把な範囲で表示されます(1000~1万、1万~10万など)。

また、アカウント登録後15カ月以上広告を出稿しないと、自動的にアカウントが停止されます。

(参考:アカウントの利用停止について-Google 広告 ヘルプ

なお、アカウントが停止されても、キーワードプランナーは利用できるので、広告を出稿する予定がない場合は、アカウントを再開する必要はありません。

キーワードプランナーの導入方法や使い方については、下記の記事にくわしく解説しています。

キーワードプランナーとは? 導入方法や使い方を初心者向けに解説

  • WordPressの使い方/操作方法

初心者がやりがちな間違ったSEO対策

初心者がやってしまいがちな間違ったSEO対策について紹介します。

間違ったSEO対策は効果がないばかりか、逆に検索エンジンからの評価を落とす可能性もあるため注意が必要です。

コピーコンテンツの作成

コピーコンテンツとは、簡単にいうと他サイトのコンテンツを盗用すること。

他サイトに掲載されている情報や書籍の内容(一部または大部分)を、引用ではなくコピーして作成した記事のことです。

すべてを丸ごとコピー(丸パクり)するのはもちろん、言葉や並び順を変えただけのものもコピーコンテンツになります。

ただし、参照元を明記したり著作者に承認をもらったりしているなど、引用と認められるものは問題ありません。

コピーコンテンツとは
  • 他サイトの記事(著作物)の内容をコピーして作成した記事
  • 言葉や並び順を変えただけの記事もコピーコンテンツ

コピーコンテンツの最大の問題点は、著作権侵害などの違法行為にあたる可能性がある点です。

他サイトに掲載されている画像を無断で使用するのも、もちろん著作権の侵害にあたる可能性があります(引用と認められるものはOK)。

コピー元の著作権者から損害賠償を請求されるケースもあり得るので、絶対に避けましょう。

また、Googleはコンテンツの独自性を重要視しているため、コピーコンテンツであると認識されると、検索エンジンからの評価にも悪影響をあたえてしまいます。

コピーコンテンツの問題点
  • 著作権の侵害にあたる可能性がある
  • Googleの検索エンジンからの評価も落ちる

質の悪い被リンク

質の悪い被リンクとは、以下のような被リンクのことです。

質の悪い被リンク
  • 不正な方法で獲得した被リンク(金銭やその他特典で購入したリンク、過剰な相互リンクなど)
  • 関連性の薄いWebサイトからの被リンク
  • スパムリンク

これらのリンクは、他サイトから純粋に評価されて獲得した被リンクではないため、検索エンジンからの評価にはつながりません。

被リンクは数が多ければ良いわけではなく、あくまでも良質な被リンクが重要なのです。

スパムリンクとは?

スパムリンクとは、他サイトの評価を下げる目的で自動生成される悪質な被リンクのこと(逆SEOと呼ばれることも)。

スパムリンクが増えると、知らないうちに自サイトの評価が落ちてしまう可能性があります。

(ただし最近は検索エンジンもスパムリンクを無視する場合が多い)

被リンクの状況はGoogleサーチコンソールで調べられるので、怪しい被リンクがないかを定期的にチェックすると良いでしょう。

怪しい被リンクが見つかった場合は、Googleサーチコンソールのリンク否認ツールで対処することが可能です。

過剰にキーワードを詰め込む

記事内にキーワードを含めるのはSEO対策の基本です。

ただし、これはユーザーの検索意図を解決する際に自然に含まれるべきです。

不自然に過剰にキーワードを詰め込むとかえってSEOに悪影響になるので注意してください。

不自然にキーワードを詰め込む問題点
  • 検索エンジンにスパムと判断されることも
  • ユーザーにとって文章が読みにくく、理解しづらくなる

キーワードを意識するあまり過剰に詰め込んでしまうと、文章が不自然になってしまい、読みにくく理解しづらい記事になります。

これはとくに初心者がやってしまいがちなミスですが、そのような行為はSEO的な効果がないばかりか、かえって悪影響をあたえてしまいます。

ユーザーの利便性を優先し、わかりやすく読みやすい記事を心がけましょう。

それが結果的に検索エンジンからの評価につながります。

質の低い記事を量産する

SEO施策の中でもとくに重要なことは、検索ユーザーの検索ニーズを満たす、良質なコンテンツを作成することです。(コンテンツSEO

良質なコンテンツを作成するには、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼)」を考慮し、自社の強みを生かした記事にする必要があります。

つまり、記事はただ量産すればよいわけではないのですね。

また、ユーザーニーズが低い低品質なコンテンツをたくさん掲載してしまうと、ドメイン(Webサイト全体)が検索エンジンからマイナス評価を受け、検索順位を下げる原因にもなりかねません。

低品質コンテンツの例
  • 無断複製や自動生成されたコンテンツ
  • 独自性のないコンテンツ
  • 内容が不正確なコンテンツ
  • ユーザーを特定サイトに誘導するだけのコンテンツ

記事を制作・確認する際は、低評価を受けるような内容になっていないかという視点でチェックすることも重要です。

しかし、良質なコンテンツを作成し続けるのは容易ではありません。

もし社内でコンテンツ制作体制を十分に整えるのが難しいという場合は、「AIライティングツール」を活用するという方法もあります。

AIライティングツール「Blog Creator(ブログクリエイター)」は、SEOに強いコンテンツを制作するための機能が充実しており、おすすめのツールの一つです。

Blog Creatorについては、以下の記事でくわしく解説しています。

【公式】Blog Creatorの使い方!SEOに強いブログ記事を作るためのポイントも解説

  • WordPress運営のコツ

古い情報を掲載し続ける

古い情報を掲載し続けるのも、SEOに悪影響を及ぼす要因の一つです。

公開時点では最新情報を掲載していたコンテンツ(記事)も、時間の経過とともに内容が古くなってしまう可能性があります。

作成したコンテンツは放置せず、必要に応じて内容を見直すようにしましょう。

検索エンジンに評価される、信頼性の高いコンテンツにするには、新しく正しい情報を掲載することが重要です。

  • 新しい情報を追加する
  • 古い内容を修正する

定期的にコンテンツを見直すことで、検索エンジンからより良い評価が得られる可能性も高まります。

SEO初心者によくある疑問・質問と回答

最後に、SEOに関するよくある質問と回答をご紹介します。

タイトルや見出しにキーワードを入れれば検索順位は上がりますか?

タイトルや見出しにキーワードを入れただけで、検索順位が上がるとは限りません

また、過剰にキーワードを詰め込んでしまうと、検索エンジンからスパムの判定を受ける可能性があるため、注意が必要です。

しかし、コンテンツSEO対策として、記事タイトルや見出し、導入文、まとめには、自然にキーワードを含めるのは有効な手段です。

意識してキーワードを含めるというよりは、ユーザーが求める情報(=検索意図)に沿った記事を作り、結果的にキーワードが含まれているという状態が理想でしょう。

くわしくは、本記事の「【具体的施策】初心者向けの基本的なブログSEO」で解説しています。

SEO対策に効果的な文字数は何文字ですか?

Googleのコンテンツ評価において、文字数は直接的な評価基準ではありません

文字数が多いからといって評価が有利になるということはなく、あくまでコンテンツの内容と質が評価されます。

短く端的な情報でユーザー(読者)を満足されられるようなキーワードでは、文字数が少なくても構いません。

逆に、複雑でさまざまな話題が必要なキーワードでは、自然と文字数が増えるでしょう。

つまり、価値ある情報を提供するために必要な文字数でコンテンツを作成することが重要だということですね。

SEO対策の効果はどのくらいで現れますか?

コンテンツの変更した内容が、Google側に反映されるにはある程度の時間がかかります。

反映されるまでの期間には数時間~数ヵ月と大きな幅があるため、いつごろSEO施策の結果が現れるかを断言するのは難しいです。

また、コンテンツの内容を変更しても、必ず目に見える変化が現れるとは限らない点にも注意しましょう。

ちなみにGoogleは、SEO施策を実施したあと、数週間ほど待ってから検索順位が改善されているかを確認することを推奨しています。

くわしくは、本記事の『SEO対策をする前に押さえておくべき3つの注意点』をご覧ください。

初心者が優先すべきSEO対策は何ですか?

SEO施策は主に「内部SEO」「外部SEO」「コンテンツSEO」の3種類に分けられますが、中でもコンテンツSEOは重要度の高い施策です。

Googleは、検索ユーザーを第一に考えた、信頼性の高いコンテンツを評価するとしています。

そのため、初心者はまず良質なコンテンツを作成し、サイト全体で良質なコンテンツの割合を増やしていくことを優先して取り組むとよいでしょう。

ユーザーニーズを満たす有用なコンテンツの作成方法については、本記事『コンテンツSEOの具体的施策』をぜひ参考にしてください。

SEO難易度とは何ですか?

SEO難易度(キーワード難易度)とは、「検索結果で上位表示させる難しさ」を示す指標のことです。

つまり「SEO難易度が高い(キーワード難易度が高い)」とは、上位表示させることが難しいキーワードであるという意味になります。

それに対し、「SEO難易度が低い(キーワード難易度が低い)」とは、上位表示を比較的狙いやすいキーワードであるということになります。

難易度の算出方法はツールごとに違いますが、リスティング広告の入札状況や、上位表示されているページのドメインの強さ(たとえばDR)などで計算されることが多いでしょう。

初心者向けSEO対策についてまとめ

SEO対策でもっとも重要な点は、ユーザーに役立つ良質なコンテンツ(記事)をコツコツと提供し続けることです。

その他のSEO対策は、良質なコンテンツを検索エンジンに正確に認識・評価してもらうための補助的な施策に過ぎません。

また、初心者がSEO対策で注意すべき点は、安易な手法に走らないこと。

Googleが新しいスパムポリシーを発表したように、検索結果に悪影響を及ぼす行為は年々取り締まりが強化されています。

安易な手法を取り入れて一時的に上位表示されたとしても、将来的に大きなペナルティを受けるリスクもあります。

Googleのユーザーファーストの考え方を良く理解して、ユーザーの二ーズ(悩み・疑問・問題・欲求)を解決できる良質な記事の作成を心がけましょう。

そうすれば、結果は必ず後からついてきます。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

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